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【北条五代・逸話】北条七剣士の誓い
鎌倉時代の北条氏
現在放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、鎌倉北条氏の北条義時(小栗旬さん)が物語の主人公となっています。
彼ら北条氏は、元は伊豆に拠点を置く豪族で、義時の姉である北条政子が、伊豆に島流しになっていた源頼朝の正室となったことにより、歴史の表舞台に立つことになります。
伊豆国一之宮「三嶋大社」には、頼朝・政子の腰掛石や、政子奉納の梅蒔絵手箱など、ゆかりの史跡が数多くあります。
三嶋大社ゆかりの、鎌倉北条の逸話を探していた際、別の北条氏についての面白いストーリーが出てきましたのでご紹介します。
後北条氏(小田原北條氏)
戦国時代、小田原を拠点に関東を収めた大大名北条氏。その後北条氏の礎を築いたのは、伊勢新九郎長氏(早雲)です。早雲の出自・前身は伝説的な部分が多いのですが、三島ゆかりの逸話に「北条7剣士の誓い」というものがあります。
北条7剣士の誓い
『早雲がまだ若いころ、伊勢国の大道寺、多目、荒木、山中、荒川、在竹と、7人で関東修行に出た際、三嶋大社で神水を酌み交わして「この中の誰か一人が大名になったら、他の者は家臣となって、その人を盛り立て国を治めよう」と誓いました。その後、早雲が伊豆国へ討ち入る際に、6名は駆け付け、早雲の家老となり、伊豆国を収めた』という言い伝えです。
この逸話について調べてみると、(若干潤色が多めな史書ではありますが、)6巻本『北条記』にも類似の内容が書かれていました。若き日の誓いを守る7人の剣士。ドラマチックですよね。
その他に、三嶋大社と北条早雲の逸話としては、「2本の杉と鼠の話」があります。
三嶋大社に参詣して武運長久を祈った後、「2本の杉の大木を1匹の小さな鼠がかじり倒す。そして鼠が虎に返信する」という不思議な夢を見た北条早雲。
早雲はその夢を、「関東の両上杉(扇谷・山内)氏を、ネズミ年生まれの早雲が倒す」という将来を、三嶋大社が教えてくれたのだと喜び、神社に神馬、太刀、鎧兜を奉納した。というお話です。